皆さんにとっての2015年は、どんな年でしたか?
私にとって、独立起業して3年目となった今年。
私自身にとっても、私が主戦場とする物流業界においても、転機の萌芽が見えた2015年であったと考えています。
おりしも、「デジタル・アメリカ:持つ者と、もっと持つ者の物語」という記事が注目を集めています。
同記事を取り上げながら、私の2015年をふりかえり、そして2016年について、お話しいたしましょう。
サイクリングイベントの企画と、イベント当日のサポートなどのお手伝いをさせていただくことになりました。
「え?、それはお前の趣味だろ??」
いえいえ、仕事ですよ...、きっと(笑
お手伝いをさせていただく、秋のお台場を自転車で疾走しよう!ヒビヤライド「女性限定!ランチライド」について、ご紹介いたします。
最近、一般メディアにおいても、物流業界のことが取り上げられるようになりました。このこと自体はありがたいことだと考えていますが、その取り上げ方には、率直不安...、というか危機感を感じています。
ITコンサルを務めるアルケミートレード株式会社のブログ「あるけみ日記」に、同記事をアップしました。
ニトリのネットショップが、不具合を起こしているようです。
本来、同ネットショップは、6月17日にサイトリニューアルされ、公開されるはずでしたが、リニューアル後発覚した不具合により、本記事作成時点で6日を経過しているにもかかわらず、Webサイトをクローズした状態が続いています。
原因は、リニューアルの目玉であった配送計画システムとの連携に問題がある可能性があります。
今回は、ニトリの特徴的な物流運用体制を取り上げつつ、本件不具合とシステム企画開発の「自前主義」について考えます。
アルケミートレード株式会社のブログ「あるけみ日記」に、物流企業向けに「モバイルフレンドリー」に関して噛み砕いて解説した記事をアップしました。
「東海道四谷怪談」の主人公であるお岩さんを祀った神社が四谷にあると聞き、現地に行ってみました。
実際に現地に行ってみると、そこには道路を挟んでふたつの「於岩稲荷」(おいわいなり)が!?
当初は、毎朝Facebookで行っている「おはよう投稿」のネタ採取のために訪問したつもりだったのですが。
ネタ盛りだくさんのうえ、おもしろかったので本Blogにアップしちゃいます。
いつも物流ネタ、ITネタばかりのマジメな(...笑)Blogですが、息抜きテーマにお付き合いくださいませ
m(_"_)m
20数年前の今日(4月1日)、僕は頭部に大きな怪我を負いました。右前頭部を11針縫う大怪我です。
当時、僕は引越屋のドライバーでした。
今回は、ちょっと昔話にお付き合いください。
全日本トラック協会が、「経営分析報告書 平成25年度決算版」をリリースしています。
http://www.jta.or.jp/keieikaizen/keiei/keiei_bunseki/keiei_bunseki2013.html
業界の大半を占める50台以下の64%が営業赤字
「良薬口に苦し」
→ よくきく薬は苦くて飲みにくい。本当に自分のためを思ってしてくれる忠告は,ありがたいが聞くのがつらい。(Weblioから)
だけど、良い薬だって、副作用はあるわけです。
例えば、タミフルなんて、インフルエンザに守り神的な崇められ方(言い過ぎ? 笑)をされていますが、児童、幼児に処方した場合、異常行動を起こすなんて悲劇的な事故も発生しているわけですし...
今回、コンテンツマーケティングに関し、とても良質な記事を見つけました。
「ただし...!」というところで、その記事を肴に、僕の考え(ポリシーかな)を綴ってみます。
「コンテンツSEO」の重要性が見直されている昨今。
会社から、「企業Blogを開始するから、君これから定期的に記事書いてね!」なんて言われ、頭を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事は、記事のネタ探しに困っているあなたのヒントになるべく、世にあるBlog記事の内容をタイプ別に分類してみました。
横浜にある、「旧日東倉庫の解体」が話題になっています。
今回は、この「旧日東倉庫の解体」をレポートしつつ、物流不動産、特に古い倉庫のリニューアルとイノベーション活用について考えてみたいと思います。
「トラックドライバーのキャリアパス」について書きましたが、今回はその後編です。
前回は、運送会社が人不足に悩む原因として、運送会社自身の構造的な問題(欠陥といっても良いでしょう)を指摘しました。しかし、欠陥を指摘するだけだと、「やっぱり運送会社は人が集められないのね...」ということになってしまいます。
今回は、運送会社が人不足を解消するための方法のひとつとして、逆転の発想をご提案したいと思います。
トラックドライバーのキャリアパスについて、真剣に考えている人、物流会社が、どれほどあるのでしょうか。
これはとても難しい課題です。
なぜ難しいのか、簡単ではありますがひも解きたいと思います。
Googleドライブで共有可能なマインドマップ 「MindMup」(https://www.mindmup.com/)について、ご紹介します。
「MindMup」、共有が可能なだけではなくて、リアルタイムにマインドマップの編集も可能です。例えば、GoogleHangoutでオンラインミーティングを行う際など、ネット上で議論を行ううえでとても有用なツールだと感じました。
カーナビがすっかり普及し、今やスマートフォンでも当たり前にナビゲーション機能が使える時代。
その反面、「ナビに頼っているから、ぜんぜん道が覚えられない」なんて話も聞きます。
今回は、ナビゲーションを使っていても、道を覚える方法です。
方法はごくごく簡単。
Facebookページのイベントに、おかしなことが発生しています。
招待もしていない人が、本人の意志(操作)とは無関係に、「参加予定」、「未定」、「招待済み」に表示されてしまうケースが発生しています。
ベネッセの個人情報流出事件に関し、ベネッセが被害者に対する金銭による補償を行わないとしています。
今回は、このコトについて考えてみたいと思います。
先日、政府がパーソナルデータの利用方法に関連する個人情報保護法の改正に向けた大綱案をまとめました。大綱案には、「本人同意を得なくても第三者提供や目的外利用ができる『個人特定性低減データ』」という、ちょっと聞き慣れない表現があります。
『同意がなくても個人情報が利用されちゃうの!?!?』
ドキッとしてしまいますが...
今回は、最近話題になりつつある「パーソナルデータ」ですが、これが利用される危険性について、まとめたいと思います。
興味深い記事がありました。
◇社員の生産性を効果的に監視するための4原則
http://www.lifehacker.jp/2014/05/140511big_brother.html
社員の動態管理を行うことによって、業務生産性をあげようという取り組みですね。
『ヨーロッパのスーパーマーケットチェーンTesco社は、従業員に電子機器のついたアームバンドを着用させました。従業員たちが倉庫を歩きまわる速度を調べるためです。従業員たちは、トイレに行く回数まで監視されていると不満を漏らしています。』
記事中では、この事例を『気分が悪くなる事例』として一刀両断しています。
僕はこのような「動態管理ツール」をご提案し、企業内で活用していただくことを生業としています。
確かにこのようなツールを、「監視のためのアイテム」と捉え、生理的に嫌悪するお客様はいらっしゃいます。しかしながら、少なくとも運送業界においては、「動態管理ツール」は今後さらに導入が進み、物流現場の生産性向上のための必須アイテムになっていくことと思います。
理由は簡単。
生産性向上、ここまでやらないと、もうやれることはいくらもないんですよ、物流の現場においては。
もうひとつ。
「動く」というのは、運送の根本。それゆえに人の経験と勘が重要だと考えられているからです。
カーナビを使わないドライバー、配車システムを使用しない配車マン、つまり職人気質が邪魔をして、システム化や業務改善が進んでいない聖域とも言えるからです。
僕の経験上の感覚でしかありませんが、動態管理システムを導入した運送会社は、ほぼ100%業務改善/生産性向上のネタを掴んでいます。
動態管理システムを導入したにもかかわらず、生産性向上につながっていない会社があるとしたら、それは検証と分析を怠っているからです。
逆に言えば、トイレに行く回数を知られたところで問題があるのでしょうか?
もしかしたら、トイレにいく回数を定量的/継続的に記録することで、病気の兆候が発見できるかもしれませんよ。
まあ、トラックの動態管理と人のそれは異なる部分もありますし、『仕事以外の活動まで監視する企業』は間違いなく非難されるべきだと思いますが。
動態管理ツールを毛嫌いしすぎるのは、せっかくの業務生産性向上のチャンスをフイにする結果になるのではないかと、僕は思います。
2014年4月19日付のプレスリリースで、楽天物流は親会社である楽天に吸収合併されることが発表されました。
これは、楽天物流、ひいては楽天における物流戦略の「敗退」の証なのか?
僕なりに考えてみたいと思います。
Pavism(パビズム)という社名(屋号)は、「Pave」(石畳)と「ISM」(主義)を組み合わせた造語です。
今回は、その由来について書きたいと思います。
さて、昨日の『【初心者向け】iPhoneとAndroidはどう違う? 』に引き続いて、今回は中上級者編です。
◇では、いわゆる上級者に対しては、どう回答する?
以下は、僕が考えているiPhoneとAndroidの違いであり、それぞれの優位性であり、もっと端的に言えば、
「僕がお客さんに、iPhoneとAndroidのどちらをお勧めするかの判断基準」
でもあります。
これが僕の基本スタンスです。
例えば、先日弊社がスマホアプリタイプの動態管理システムをご提案、ご導入いただいた会社には、iPhoneを導入させていただきました。
理由はいくつかありますが、最大の理由は、スマホを実際に利用するドライバーさんへのサポートが楽だというのが最大の理由。
ユーザビリティが、iPhoneのほうが高いから、ということではありません。
一方で、ものすごく不安なのは、iPhoneの画面の小ささ。
以前、iPhoneを導入した運送会社では、その画面の小ささに老眼の始まったドライバーから、泣きが入ったことがありました。
判断材料は他にもありましたが、結果、今回はサポートする側の都合を優先し、iPhone導入をご提案しました。
「iPhoneとAndroidはどう違う?」
ベッタベタなテーマですが、あなたがこの質問をする当人の場合は、よくよく回答者に気をつけるべきだと思います。
特に、この質問の先に、あなた、もしくはあなたの会社自身が、iPhoneないしAndroid端末の購入を前提としているのであれば、なおさらです。
世の中には、強烈なiPhone信者、Android信者がそれぞれいます。
特に、iPhone信者の人は...、極端な発言をすることが多いかなぁ...(僕の経験上の感覚ですけど)
それほどの差はないです、性能として。
むしろ、「何のために購入するのか?」の適材適所を考慮すべきでしょうね。
以上、おせっかいも含めた、「iPhoneとAndroidはどう違う?」に関する考察でした。
...、iPhone、Apple信者の人に、怒られそうで怖い、この記事(爆
久しぶりのBlog投稿。
べったべたなテーマです (^^)
最近、自分自身でも、そして他の方が、
「iPhoneとAndroidってどう違うの?」
という質問を受けて(もしくは行って)いる様子を目にする機会がたびたびありました。
それだけ、スマートフォンが普及している証のひとつなんでしょうけど。
僕なりに、この質問に対して、二種類の回答を綴ってみようと思います。
◇いわゆる、初心者の方に向けて
回答例:
もっとも残念な回答(笑
そもそも、「OS」なんて言葉をきちんと理解している人は、こんな質問をしません。
もうひとつ。
「Android」と「iPhone」って言葉で混乱しているのに、さらに、「Google」とか、「Apple」って新たな謎ワードを説明に投入するのは、質問者本人の混乱を深めるだけですね。
意外とありな回答例。
乱暴で粗雑な回答だと思うんですが、このように回答されて、意外と初心者質問者さんは納得するんですよね。僕自身、このような回答をしている人を見てヒヤヒヤしたことがありますが、質問者当人の納得顔を見ると、意外とありかと。
ただし。
この回答には穴があります。続けて、「じゃあ、サムスンとはどう違うの?」って聞かれると、意外と回答に困ります(困ってました)。結局、OSのことを説明せざるを得なくなるからですね。
これは、僕が行う回答です。
僕の場合、立場上適当に詳しい説明をする必要があることもあって、このように説明しています。
この後に続けて、
「だからAndroidは、シャープだったりサムスンだったり、いろいろあるんだよ」
と話します。でも、これも、
「じゃあ、iPhoneでもdocomoだったりSoftbankだったりするのはなんで?」
って聞かれると、説明は複雑にならざるをえないんですけどね。
僕が思うに、いわゆる初心者の人が混乱するのは、「OS」って概念なんですよね。
そこを上手くごまかしてあげるのが、この回答のツボじゃないでしょうか。
今回、初心者向けの回答として、iPhoneとAndroidの違いを説明しましたが。
次回は、ビジネス導入も含めた中上級者向けに、僕自身が考えるiPhoneとAndroidの違いを書きたいと思います。
『運送契約の書面化』に関するガイドラインが、2014年1月22日に国土交通省よりリリースされました。
そもそも、「契約」なのに「書面化」なる義務化がされること自体、なんだか一般的には不自然なのですが。(一般的に、契約って書面化されているものですよね)
簡単ではありますが、ポイントをまとめましたので、ご参考まで。
◆運送契約の書面化に関する状況 (2014/01/24現在)
◇国土交通省からの最新リリース
「適正な取引の確保及び輸送の安全を阻害する行為の防止等のための省令等の改正について」 (※2014/01/22リリース 報道発表)
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000066.html
内容は、大きく5つ。
1. 【改正】貨物自動車運送事業輸送安全規則
2. 【ガイドライン制定】「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」
3. 【改正】標準貨物自動車運送約款
4. 荷主、元請事業者、利用運送事業者への通達・要請
5. スケジュール
◇各内容の概要
1. 【改正】貨物自動車運送事業輸送安全規則
(適正な取引の確保)
第九条の四 一般貨物自動車運送事業者等は、運送条件が明確でない運送の引受け、運送の直前若しくは開始以降の運送条件の変更又は運送契約によらない附帯業務の実施に起因する運転者の過労運転又は過積載による運送その他の輸送の安全を阻害する行為を防止するため、荷主と密接に連絡し、及び協力して、適正な取引の確保に努めなければならない。
要は、『運送の安全のため、運送事業者は、運送条件を明確にしなさい』ということ。
2. 【ガイドライン制定】「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」
以下、ガイドライン(https://www.mlit.go.jp/common/001024950.pdf)よりポイントを抜粋。
l 書面(運送状)の発出が、荷主の義務となる。
l
荷主は運送状を運送会社に発出し、運送会社は運送引受書を荷主に発出しなければならない。
それぞれは、運送業務開始前に当然ながら発行、提出されなくてはならない。
なおここで言う荷主とは、利用運送におけるいわゆる親請けも同義。
l
書面はFAXなどに加えて電子メール等の電磁的方法も可能。
「電磁的方法」に関し、今回発表されたガイドラインには、FAX、メール以外の具体的記載はないが、福岡県庁などでは、電磁的方法とは「ウェブサイト(ホームページ)への書き込みによる方法」という記載がある。EDI等システムにより運送状、運送引受書を代替することも可能ではないかと推測する。
l FAX、電子メールによる運送引受書の運送会社への提出は、印紙税が発生しない。
l 「必要記載事項」が存在。
① 運送委託者/受託者名、連絡先等
② 委託日、受託日
③ 運送日時(積込み開始日時・場所、取卸し終了日時・場所)
④ 運送品の概要、車種・台数
⑤ 運賃、燃料サーチャージ
⑥ 附帯業務内容
⑦ 有料道路利用料、附帯業務料その他
⑧ 支払方法、支払期日
※補足
③ 運送日時(積込み開始日時・場所、取卸し終了日時・場所)
『所定の拘束時間、休息期間、運転時間、連続運転時間に抵触しないこと、荷待ち時間が生じないこと等に留意して委託者、受託者間で決定後に記載して下さい。』
→ 実運送会社および親請け(ないし荷主)双方に、監視責任を課す内容か??
⑥ 附帯業務内容
付帯業務とは、「運送に附帯して、時間、技能や機器等を伴って提供される業務」であり、その例として、「品代金の取立て、荷掛金の立替え、貨物の荷造り、仕分け、保管、検収及び検品」、「貨物の荷造り、貨物の仕分け、貨物の保管、フォークリフトによる作業、貨物の検収、検品に関する作業」が挙げられている。
⑦ 有料道路利用料、附帯業務料その他
有料道路利用料、附帯業務料等、車両留置料、その他の4つがガイドライン上に記載されている。
車両留置料とは、「車両が貨物の発地又は着地に到着後、運送委託者等の都合により留置された時間(貨物の積込み又は取卸しの時間を含む。)が運送受託者の規定する車両留置時間を超える場合に収受するもの」と記載され、時間単価で表すとされている。
要は、運送状に「運送日時」として荷役、待機等の時間を予め記載しなくてはならず、かつ運送日時を超える残業時間に対する料金の記載を課すものと考えられる。
l 運送会社は、荷主に対して「運送引受書」を交付し、1年間保存するように務めること(※義務ではない)
l 基本契約、覚書、作業指示書、発注書等に必要記載事項が記載されている場合には改めて書面化する必要はない。
l 継続的かつ同じ内容の仕事については、運送ごとの書面化は不要。変わる内容があれば、その部分だけ書面化すれば良い(例えば車両台数等)。これは、メール、FAX等で済ませてもOK。
l 運賃・料金については、金額を記載するのではなく、算定方法を記載することでもOKとされる。ただし、その算定方法は、「当該運送の運賃・料金を確定できる明確な適用方が含まれるもの」である必要がある。
l
ガイドライン中には、運送引受書のひな形も示されている。
継続的な仕事のほか、スポット運送に関するひな形もあり。
https://www.mlit.go.jp/common/001024950.pdf
20ページ、21ページ参照
3. 【改正】標準貨物自動車運送約款
① 標準貨物自動車運送約款第8条第1項に規定される運送状を、荷主等が提出しなければならないこととし、その記載事項として、燃料サーチャージ、有料道路利用料の額等を追加する。
② 附帯業務の内容について明確化する。
③ 車両留置料の収受について明文化する。
③
4. 荷主、元請事業者、利用運送事業者への通達・要請
https://www.mlit.go.jp/common/001024952.pdf
「荷主勧告」として、「当該荷主名及び事案の概要を公表」という一文はあるが、荷主に対する公表以外の罰則はない。
5. スケジュール
施行は、平成26年4月1日。
移行期間、猶予期間等はない。
◇その他 参考
カーゴニュース 「国交省、4月からトラック運送には原則「書面契約」が必要に」
http://cargo-news.co.jp/contents/code/140121_1?
久しぶりのBlog更新になってしまいました...
いかんですね。
今年初めてのネタは、「景気回復に踊らされ、ヒト不足に嘆く運送業界」というテーマで、2014年の運送業界事情を考えてみたいと思います。
アベノミクス、そして2020年の東京オリンピック開催。
昨年2013年は、立て続けに大きな景気回復のシンボリックな出来事がありました。
業種業界において、このふたつの景気回復シンボルの影響は様々でしょうが、少なくとも運送業界においては、このふたつのシンボルの影響ははっきりと出ています。
「運送案件が、多数現れてきた」
「運送会社が、仕事を選べる立場になってきた」
「荷主からの問い合わせが増えた」
昨夏以降、運送案件に対し、運送会社側のキャパシティが不足している状況、つまり「クルマが足りない」状況が継続しています。運送会社からすれば、絶好のチャンスが巡ってきたわけです。
ところが、ここにきて、運送会社にとって困った状況も発生しつつあります。
仕事はあっても、人がいない、ドライバーがいないために、新しい仕事を受けられない状況。
例えてみれば、目の前にマグロの大群が押し寄せてきているのに、漁師が足りず、ただ指をくわえてマグロを眺めていることしかできない状況とでも言いましょうか。
運送業界における人材不足は、今に始まった状況ではありません。
ここ数年、ずっと重要な課題のひとつでした。それが、前述の景気回復の影響もあり、加速度的に運送業界の重石となりつつある....
というのが、現在の運送業界における状況と言えます。
さて、ここからが私の考えであり、というか想いなのですが。
今、多くの運送会社が、「1件でも多くの運送案件をこなすために、ドライバーを増やし、クルマを増やしたい」と考えているように見受けられます。
これは間違いではないでしょう。
ただし、これだけしか考えていないのであれば、それは正解ではないと、私は感じています。
ドライバー不足はすぐに解消できる課題ではありません。
ごく一部の成功例はあるにしろ、一朝一夕で解決できるような策を求めるのは、率直愚かなことです。
そうなると、今ある経営資源(ドライバーでありクルマ)で、最大限の効果を生む方法を考えないといけません。
今行うべきは、車両一台あたりの生産性を高め、現在の経営資源で、最大の売上と利益を得ることができるような戦略を実行すること。
例えば、荷主と交渉し運賃の値上げを図る。
当然、荷主が値上げに応じるようなネタ(提案)も必要。
また、提案がしやすい荷主、つまり自社の強みを活かすことができる提案にマッチする荷主を探すことも必要になるでしょう。
マグロを釣る漁師の数が少なければ、より大きなマグロを狙えばいいのです。
ここ何年も不足していて、かつ有効な対策も見つけられていない漁師(=ドライバー)不足を、今急に解決するような「夢」を求めるよりも、ずっとずっと現実的かつ効果的だと思いませんか?
いくら運送案件が多くとも、いや案件が多いからこそ、より美味しい案件を求めるべきです。
そして、より美味しい案件を求めるためには、荷主に対して効果のある提案ができる、交渉力と提案力、立案能力を備えた人材を求めるべきであって、安直にドライバーを求めるのは、まさしく「ヒト違い」かもしれません。
最後に、もうひとつ脅し文句(ごめんなさいねf^^;))
運送案件が増えたのも、荷主から問い合わせが増えたのも、それはあなたの運送会社の功績ではありません。それは、マーケットの追い風に乗っただけのこと。
大げさに言えば、アベノミクスを起こした安部首相の力であり、東京五輪承知のため「おもてなし」プレゼンをした滝川クリステルさんの力であり、あなたは、そのおこぼれ効果でもって、漁夫の利を得ているに過ぎません。
隣の運送会社は、今この時にも、荷主への提案書を作成し、協力会社を得るために東へ西へ足を運んでいるのです。今この追い風の時期に、さらに事業に加速をつけるため、必死に切磋琢磨しています。
景気回復は、永遠には続きません。
恐らくは2020年の東京オリンピック開幕まで。もしかしたら、その前に尻切れトンボになるかもしれません。
景気回復に浮かれ、ヒト不足の本当の意味であり課題を見誤るようでは、まさしくバブルに踊らされるこの数年になってしまうかもしれません。
本日、株式会社サテライトオフィスさんが開催された、Google Maps Coordinate のセミナーに参加してきました。
サービス内容はこれからきちんと精査していくとして、とりあえずの印象をまとめます。
(※なので、誤った印象もあるかもしれませんがお許しを)
最初に感じたのは、「GPS
Punch!」などの位置情報を用いたビジネス管理ツールと同等だなということ。今夏終了した、「Google Latitude」の後継サービスかと思ったのですが、味付けがだいぶ違いますね。
主なサービス内容を挙げると...
なんか、言葉にするとわかりにくいですが。
Google Maps Coordinateとは、ロケーションフリーに社員たちの行動を管理し、かつ上司からの指示、部下からの報告などのビジネスコミュニケーションを円滑に行うための、ジオロケーションサービス....、ってとこでしょうか。
おもしろいなと思ったのは、「ジョブ」の住所をキーに、「ジョブ」の各ユーザーへの割り当て、順番を最適化することができること。各「ジョブ」の住所を精査し、もっとも効率的に回る(仕事をこなす)順番をボタンひとつで算出する機能で、まさに運送システムにおける自動配車機能と同じ。
逆に言えば、運送以外の普通の仕事で、これが重宝する機能なのか僕は疑問。
残念だったのは、他のGoogleサービスとの連動が現時点ではほとんど未実装と思われること。
例えば、こんなことはまだできないみたいですね。
おそらくは、これから実装されていくものなんでしょうけど。
Googleの本質、もしくは魅力って、「こんなサービス考えたんだけど、ほら、皆さんはどんな風に使いますか? (^_-)」みたいなワクワク感じゃないかと思ってます。
正直、今日のセミナーからは感じられなかったかなぁ...
試用ができるみたいなので、使ってみてまたレポートします。
今週金曜日(2013年11月22日)、横浜で行われる湘南ビジネス創造倶楽部の11月例会にて、セミナーを行わせていただきます。
※例会の案内はこちら
https://www.facebook.com/events/215927721916904/
セミナーへの参加をご希望される方は、上記から参加表明いただくか、もしくは当社Webサイトのお申し込みからご連絡ください。
タイトルは、『「自転車」を例に学ぶGoogle活用法』。
仲間とサイクリングにいくケースをネタに、Googleの各種サービスをわかりやすくご案内したいと思います。Googleは、言わずもがなの検索サービスから、gmail、マップ、カレンダー、ドキュメント、SNSなど多岐にわたってさまざまなサービスを提供しています。本セミナーでは、サイクリングの計画を立てる/実施する/振り返るといった場面を例に取り、これらGoogleサービスを俯瞰的にご紹介したいと思います。
本セミナーのテーマは、前述のとおりGoogleサービスを分かりやすく紹介することですが、「ITリテラシーデバイド」を裏テーマとしています。
今回のBlogでは、セミナーに先立ち、この「ITリテラシーデバイド」について、書きたく思います。
1996年に、「デジタルデバイド」という言葉が生まれました。これは、当時の アメリカ合衆国副大統領であるアル・ゴアが発言したものと言われています。
その詳細は、ウィキペディアやIT用語辞典をご確認いただきたいのですが。
簡単に言えば、デジタルデバイドとは、パソコンやPDAなどの情報機器、インターネットなどを使いこなすことが出来る人と、使いこなすことが出来ない人の間に生じる、社会上の立場や待遇、収入などの格差を指します。PCを使いこなす人は、社会上アッパーな職業につき、たくさん給料をもらっているけど、そうじゃない人は収入が低い。そんな格差が広がり始めているとの問題提起がなされ、2000年の沖縄サミットでは議題としても取り上げられました。
余談ですが。
デジタルデバイドという考え方における、情報機器やインターネットを使えない人の中には、視覚障害者も含まれています。目が見えない、視力が極めて弱い、色覚異常があるなどの方々は、仕様や機能の整備不足により、使いたくてもPCなどの情報機器や、ホームページを利用することが難しい。そういった視覚障害者の方々を、デジタルデバイドに陥らせないために、WebバリアフリーやWebアクセシビリティという考え方が生まれ、結果としてJIS X8341-3の整備につながりました。
興味のある方は、ぜひこちらも調べてみてください。
前回、「ドライバーを集める工夫 <前編>」と称し、「実際にドライバー募集に成果を得ている事例」をいくつか紹介しました。
前回は、あくまで初歩編であり、今回はより深堀りしてご案内したいと思います。
(前回の「HPリニューアルしろ!」って、それだけじゃあまりにあまりですよね)
前回、以下のように書きました。
『「就職」という行為は、仕事を求める人(求職者)が、ある会社の将来性を購入するという行為と考えられます。購入の対価は、求職者自身の能力であり、時間であり、将来性であるわけです。』
つまり、仕事を求める人(求職者)は、会社という商品を購入する消費者と言えます。
求職者の求める商品力が、会社になければ売れ残る(=採用できない)
求職者の求める商品力が、会社にあればきちんと売れていく(=採用できる)
便宜上、求職者から見た、採用活動における会社の商品力を「採用力」と名づけましょうか。
採用力に関しては、以下のようにイメージすると分かりやすいと思います。
前回、『ドライバー不足問題と「社員(=ドライバー)の価値」』というテーマで、ドライバー不足問題に関し、その原因のひとつを考えてみました。
運送業界全体で、ドライバー不足が問題になっていることは周知のことではありますが、人不足は決して運送業界だけの問題ではありません。
そして、運送業界にあっても、ドライバーを集められている会社も存在します。
結論から言うと、この人材不足の中、ドライバーを集めるためには、「手間をかける」か、「お金をかける」か、いずれかの方法しかありません。(少なくとも、僕は他の方法を知らない)
また、絶対的に結果が出る方法もなくて、実際には複数の方法を組み合わせて、当の運送会社の事情に合わせ、試行錯誤する必要があることも書き加えておきます。
では、実際にドライバー募集に成果を得ている事例をいくつかご紹介します。
◆ドライバーを集める工夫
◇紹介制度の活用
ある運送会社では、ドライバー募集に就職情報誌や就職情報サイトなど、広告媒体の手を借りていません。
在籍社員ドライバーからの紹介制度によってのみ、ドライバー募集を実施、確保しているそうです。
仕組みは簡単です。
自社ドライバーに対し、知人にドライバーになりたい人を探すようにお願いします。
実際に知人が応募してくれた場合には、知人を紹介してくれたドライバーに紹介料を払います。
メリット
デメリット
◇就職情報サイトの活用
特に中小零細の運送会社においては、就職情報サイトを使用せず、紙媒体、もしくはハローワークを利用するケースが多いかと思います。理由の多くは予算的なものかと思います。実際、就職情報サイトのほうが、タウンワーク等の地域型就職情報誌、チラシ等よりも、概ね求人広告出稿費用が高額ですので。
メリット
デメリット
◇ホームページをリニューアルする(新しく作る)
応募者、就職希望者が魅力を感じるように、会社ホームページをリニューアルする、もしくは新たに作ることも、意外と効果があります。
運送会社の中には、未だ会社HPを持たないところもありますが、それは今の時代もうダメです。
会社(就職先/転職先)を選ぶ立場にある求職者にとっても、今どきHPすらない会社に就職したくはないですよ。
また、HP上で分かりやすく自社のアピールすることで、応募者の不安を解消する効果があります。
メリット
デメリット
※HPに関することは、また別ネタで詳しく書きます。
「就職」という行為は、仕事を求める人(求職者)が、ある会社の将来性を購入するという行為と考えられます。購入の対価は、求職者自身の能力であり、時間であり、将来性であるわけです。
会社目線から言えば、『「採用」という行為は、求職者の能力、時間、将来性などを給料という対価をもって購入する行為である』と言えますが、このような会社目線でしか捉えられない採用活動は、もはや今の時代良い結果を生むとは言いがたい状況にあります。
今回は、主に「お金がかかる」方法をご紹介しましたが、次回は「手間がかかる」方法を中心にご紹介します。
良くも悪くも今の時代、求職者側の知識もアップしています。
前述のとおり、一方的な会社目線での採用活動では、良い結果は生まれません。
手間とお金を、どのようなボリューム、配分、そして形で、採用情報に投資するのか、それがドライバー不足に悩む運送会社の採用事情の改善につながるのです。
アベノミクス効果か、それとも東京オリンピック効果か?
理由はともかく、景気は上向いているように感じられます。実際、運送業界においては、需要(運送案件)に対し供給(運送会社のキャパシティ)が不足してきています。
運送会社にとっては、仕事を選び、また売上を増やす好機なのですが、この追い風に乗れない、もしくは乗りきれない運送会社も少なからずいるように見えます。
最大の理由は、人不足(ドライバー不足)。
せっかく仕事はあるのに、トラックを動かすドライバーがいないため、新たな仕事を取れない。中には、トラックは余らせているのに、ドライバー不足でクルマを眠らせてしまっている会社もあります。
トラックドライバーの人材不足は、近年特にクローズアップされてきた問題ですが、業界として、この問題に本格的な対策を講じてこなかったツケが、この好機におけるビジネスチャンスの機会損失という、大きなしっぺ返しとなりつつあります。
今回は、ドライバー不足問題について、「社員(=ドライバー)の価値」という点から考えてみたいと思います。
「DIAMOND online/山崎元のマルチスコープ」において、『ブラック企業の「経済合理性」を検討する』という記事があります。
※リンク先 http://diamond.jp/articles/-/43994
記事中、以下記述があります。
『ブラック企業もホワイト企業も、共に経済合理的に経営しているのだとすると、両者の最大の違いは、ブラック企業は社員が辞めても惜しくないと思っているし、ホワイト企業は社員に辞められることを損失だと思っていることだろう。(中略)
1つの要因は、社員教育の効果の有無だ。研修であれ、仕事の実地経験(いわゆる「OJT」)であれ、社員に教育機会を与えて、その教育によって社員のスキルが向上するなら、教育投資を行った社員が辞めることは惜しいはずであり、これがホワイト企業の事情だろう。
他方、ブラック企業では、会社から見て大半の社員は雇われた段階から大きな進歩なしにできる仕事をしていて、ただ大量の労働を安価に提供してくれればいい。そして、働いていても進歩するわけではないので、辞めたら次の社員を補充すればいい。企業側から見ると、「使い捨て」に合理性があるのだ。』
ここで書かれている「ブラック企業」、まさに多くの運送会社における「トラックドライバー」と同義ではありませんか?
トラックドライバーに辞められて困るのは、それまで行った社員教育(≒投資)が無駄になるためではなく、売上(≒トラックの稼働台数≒ドライバー数)が減るからではありませんか?
僕の部下で、ちょっと困った女性がいました。
お客さんからの評価はまずまず。5段階評価で言えば、4くらいの評価は頂戴している。でも、社内評価は1に限りなく近い2くらいな感じ。
なぜか?
結論から言えば、彼女は営業なんだけど営業の仕事をしたがらないから。
ある時、こんなことがありました。
朝からノベルティグッズのカタログを食い入るように眺めている彼女。お客さんが行うキャンペーンの景品を、お客さんに代わって選んでいます。彼女はキャンペーンのWebサイト、チラシ制作の案件を獲得し、そのお礼というわけではないけれども、お客さんが本来行うべき作業を、お客さんに代わってお手伝いしているのです。
カタログにかじりついている彼女を見かね、同僚が声をかけていました。
「そんなこと俺たちがやることじゃないって。そんな暇あるんだったら、営業行けよ!」
彼女は言いました。
「お客さんが喜んでくれるんだから、やるべきだよね!」
結局、彼女はその日一日ずっとお客さんのために、カタログを眺めていました。
彼女の行動で、こういったことは日常茶飯事。結局彼女は退社するまで一度も営業目標を達成できませんでした。
彼女には、ついぞ理解してもらえなかったことがいくつかあって、そのひとつが「作業」と「仕事」の違いを意識することでした。
例えば僕は営業だから、こんなふうになります。
営業報告書を書くのは「作業」。訪問計画を立てるのは「仕事」。
見積書を書くのは「作業」。提案書を創るのは「仕事」。
同僚の愚痴を聞くのは「作業」。部下やお客さんの愚痴を聞くのは「仕事」。
最後のは、まあ、異論あるかもしれませんが…
つまり、売上につながるものは「仕事」で、売上につながらないものは「作業」と考えていたわけです。
この考えかたで言えば、カタログを眺め、ノベルティを選ぶのは、「仕事」ではなく「作業」となります。
「作業」は必ず発生するわけで、だから要はその割合。僕の場合、一日8時間の業務中、2時間=移動、2時間=作業、4時間=仕事になるように意識してきました。
人の心情として、「仕事」よりも「作業」をしていたほうが気が楽なんですよ。
なぜなら、「作業」の方が「仕事」よりも責任が軽いから。
だから、ついつい「作業」に逃げ込みがちなんだけと、でも、「作業」に逃げていたら、生産性は上がらないわけです。
先の彼女の例で言えば、もし彼女がノベルティグッズ選びの「作業」を、2時間以内におさめることができていれば、お客様からの評価も、社内の評価も、そして結果も伴う素晴らしい営業になっていたことでしょう。
「作業」と「仕事」の問題、次回は配車マンに当てはめて考えてみます。
「天才はシステム構築に向かない」これは私が以前やらかした手痛いミスの話。
某商社にて構築したシステム。商品情報をWebに掲載し、その意見や感想をお客様と会話できるシステム。今風に言えばCRMですが、当時はまだCRMも一般的ではなかったころのこと。
先鋭的で画期的。お客様社内外を問わず、極めて高い評価を頂いたが、結局実運用されることはなかった。
理由は明確。件のシステムは、あるTOP営業マンの理想を具現化したものだったが、その発想に、他の営業の方々がついてこれなかったことが原因。
そのシステムを使いこなすためには、件のTOP営業マンと比肩しうるだけの技量や才覚、つまり営業マンとしての才能が必要だった。残念ながら、これを満たす人材が他にいなかったがゆえの失敗だった。
最高の性能と効果を求めてシステム開発を行うポリシーは良い。でも、現状の業務プロセスを検証し、運用な可能な仕様に適正化しないと、宝の持ち腐れシステムの一丁上がりという顛末に陥ってしまう。
新システムに過大な夢と期待を抱いて、しかも机上の空論で、実運用に関する考慮が足りないと、このような失敗を引き起こす。天才、と書いたが、同様のケースは現場を知らない、役員や社長クラスが主導したシステム開発でも起こりうる、もしくは起こっている話だと思う。
前回、ドライバーを配車マンに引き上げた某社の失敗談を書いた。
とは言っても、世の大半の配車マンは、ドライバー出身である。
今回は、ドライバー未経験者を配車マンに抜擢した例を書きたい。
その運送会社では古参の配車マンが辞めて以来、後任の配車マンが定着せずに困っていた。理由はだいたい前回書いたことと同じなのだが、ドライバーを配車マンに引き上げても、そのうちドライバーに戻りたいと言い出す。仕方ないので、当人をドライバーに戻し、別のドライバーを配車マンにするも、やはりしばらく配車業務を行うと、ドライバーに戻りたいと言い出す。
こうなるともうどうにもならない。既に「言い出せばドライバーに戻れる」という前例を作ってしまっているので、元ドライバー(現配車マン)の言い分を無下にすることもできない。
困った社長は、配車マンどころか、ドライバー経験すらもない、というか運送会社で働いたことすらない人間を新たに中途採用し、配車マンに据えた。
結果、この試みは成功。
古参のドライバーたちも、意外とすんなりこの新任配車マンを受け入れたとのこと。
新任配車マンを辞めさせたら、自分たちの誰かが結局配車マンをやらなければならない、というのもあるだろう。ただ、もちろんそれだけが理由ではない。
ひとつは、ドライバーたちの持って生まれた気質があると思う。
職業ドライバーは、基本マジメである。朝早く出勤しなければならないし、厳しいコンプライアンスのため、前夜の深酒はもちろん、夜遊びも現実的にはほとんどできない。見かけは一見怖い(ごめんね)人も多いが、その本質は誠実な人が多い。
これは僕も経験していることなのだけれども。彼らは、仲間内、つまりドライバー同志では、けっこうきついことも言い合うが、基本的に肩書に弱い。業界的に先輩後輩の関係も厳しい、つまり体育会系の傾向もあるし、彼ら生来の生真面目さが成す結果と言える。
つまり新任とは言え、「配車マン」に逆らうことはしない、もしくはしにくいのだと思う。
(注:ドライバー上がりの新任配車マンが、ドライバーたちにいじめられるのは、元仲間だから)
もうひとつ理由がある。
それは、この新任配車マンが、客観的な説得力を持った配車を行う能力を持ち得ていたこと。
実は、この新任配車マンは、前職で情報システム部に勤務していた。つまり、PC、ITスキルに長けた人材であった。
新任配車マンは、配車を考えるうえで、GoogleMaps等を利用し、配送先間の距離と所要時間をきちんと計算しておく。過去の配車をデータとして蓄積し、ドライバーごとの歩合や拘束時間等をきちんと把握しているため、不公平が少ない。
下手にドライバー経験がないため、配車の根拠をITに求める。配車に文句を言うドライバーたちも、根拠をきちんと示されると反論しにくいことが、功を奏したのだと考えられる。
とは言え、この新任配車マンが、有為の人材であったことはもちろんだろう。
だが、考えて欲しい。
運送業界に限ったことではないが、異業界出身者を軽んじる傾向があるのは事実。
だがこれは、異業界出身者のスキルをうまく使いこなした好例ではないかと思う。
配車マンの話、もうちょっと次回以降も続けますね。
土曜日なので、閑話ネタです。
僕は趣味で自転車をやっています。タイヤの細い、ドロップハンドルの「ロードレーサー」というやつでサイクリングに出かけたりするわけです。
自転車乗りや、登山をする人などに人気のツールとして、「GPSロガー」があります。今回は、「My Tracks」というGPSロガーについて、ご紹介します。
GPSロガーとは、GPSを利用して移動履歴を記録するツール。ガーミンやユピテルなどが発売している専用機器タイプと、スマートフォンで利用するアプリタイプなどがあります。たいていのGPSロガーの場合、データ(GPSログ)をPCなどを介して、地図上に移動履歴(経路)を表示させる機能がついています。
以前は僕自身、SONYのGPS-CS1Kや、ユピテルのASG-CM12という専用機器を使用していましたが、今は「My Tracks」というスマートフォン・アプリを利用しています。
専用機器タイプ、スマートフォン・アプリタイプ、それぞれGPSロガーとしては、一長一短があります。
「配車マンは、ドライバー経験者が行うべき職務である」
当然だと思われてきた、もしくは実行されてきた考え方だけれども、ちょっと再考しても良いかもしれません。
ある日突然、会社の大黒柱たる配車マンが他界。配車業務は彼に任せていたので、代理はいません。
実際に、とある運送会社が直面した事態です。
その運送会社では、急遽ベテランドライバーを配車マンに抜擢。
ところが1ヶ月後、彼はドライバーに戻りたいと直訴してきたそうです。
突然の不幸により、混乱をきたす会社業務。そのただ中に、引継もなく放り込まれた元ドライバー。分からないことがあっても、頼れる前任者は亡く、不安だらけの新任配車マン。
不満と不満と不安にさらされる彼は思い出します。
そもそも、事務仕事が嫌で選んだドライバーという職業。PCなんて今更覚えられる訳もないし、覚える意欲もない。
慌ただしい事務所内。
「トラックに乗ってれば、独りで気楽だったのに...」
ついに我慢が出来なくなった彼は、ドライバーに戻りたいと、社長に直訴したそうです。
誰を配車マンにするべきか、これは運送会社にとっては、大問題。配車マンとは、言わば船頭のような役目ですから。
次回、ドライバー経験のない人材を配車マンにした例を取り上げます。
※本記事は、以前 https://www.facebook.com/torasapo に投稿した記事の再投稿です。
「絶園のテンペスト」というマンガを読んだ。アニメ化もされているので、ご存知の方も多いかと思う。
このマンガ、実に興味深い展開をする。A、B、まったく正反対のコンセプトを持つ魔法の木があり、どちらかの木を必ず倒さなくてはねらないというのが、このマンガ内における世界観の根幹を成すルール。ただし、間違った選択、つまりA、Bのうち、正しいコンセプトの木を倒してしまうと、人類は滅亡してしまう。
物語の前半では、登場人物たちはそれぞれA、Bのサポーターとなり、己の信念にのっとって死闘を繰り広げる。どちらも、自分の選択を正しいと信じ、人類の存亡をかけて闘うが、決着はつかない。
物語の後半では、戦った敵味方が仲間として団結。A、Bのどちらのコンセプトが正しいのか、共に模索する様が描かれる。
興味深いのは、ふたつのコンセプトの正誤を図る方法。登場人物たちは、衆人の眼前で、A、Bふたつの魔法の木を試すデモンストレーションを行う。それを直接/間接的に目撃した一般人の、ネットを始めとする世論を観察(ある意味ビックデータ解析)し、どちらのコンセプトが正しいのか、その判断の材料とする。
何が言いたいのかと言うと…
今、僕は自身の起業に際して、様々な方々から助言を頂戴できるありがたい立場にあるのだけれども、皆様、頂けるアドバイスはそれぞれ異なっていて、まさに正反対のお言葉を頂戴することもある。
信頼する諸先輩から、相反するアドバイスを頂戴すれば、そりゃ迷う。皆様、真剣にアドバイスをしてくださっているので、当然こちらの迷いも深くなる。
ところがある時から、迷いがなくなってきた。
3人、4人とアドバイスを聞いている時は迷っていたが、それが10人、20人を超えてきた頃から、なんとなく達観してきたように思う。
例えてみれば。
公園のベンチに座り、散歩する犬達を観察している。あれはダックスフンド、これはコーギー、こっちはゴールデン・レトリーバーだなと。
犬種が多様すぎて、だんだんわけがわからなくなってきたので、丘に登って俯瞰して眺めてみると...
「あっ、全部犬じゃないか!?」
そんな感じ(わかりにくいかな)
ま、皆さん、要は「ガンバレよ!!」って応援してくださっていることに違いはないわけです。
なので皆さん、これからもアドバイスをお願いします
m(_"_)m