路線便がギブアップする時代

全国どこでも荷物が配達してもらえる。

当たり前と思っていたことが、当たり前ではなくなる時代。

物流難民地域が全国に発生しつつあります。


>トナミ運輸、第一貨物、久留米運送

/三多摩地区で配送一元化

 http://lnews.jp/2015/02/h020623.html

トナミ運輸、第一貨物、久留米運送の3社は2月6日、三多摩地区宛の配送業務に関して、ウインローダー社へ配送業務の一元化をはかると発表した。

物流事業の一層の発展と将来的に安定した成長の相互支援をはかるため3社はウインローダー社に資本参加する。

3社の配送貨物の集約メリットが高いと見込まれることから、トナミ運輸が以前から業務提携していたウインローダー社への一元化を決めた。

なお、トナミ運輸、第一貨物、久留米運送は2012年9月に東京・大阪間の幹線輸送を担う共同出資会社を設立するとともに、業務効率化に関する検討を推進している。

■対象会社概要
商号:ウインローダー
本社:東京都杉並区上荻 2-37-7
資本金:資本金5000万円
設立:1950年1月27日
事業内容:一般区域貨物自動車運送事業、産業廃棄物収集運搬業、一般廃棄物収集運搬業など



路線便運送会社が追い込まれている現状も、ついにここまで来たのか....、と感じます。

例えば、過疎地で鉄道、バスなどの公共交通機関が廃線/廃止されていく事実があります。

これは、その路線便バージョンの話です。

三多摩地区は、大手路線便事業者が次々に撤退し、ウィンローダー社がほぼ孤軍奮闘状態で路線便事業者の下請として、集荷配達を維持していた地域。
他の会社が撤退した地域において、ウィンローダー社が儲けを出せていたかと言うと、決してそんなことはないはずです。昨年、同社と面談した際には、配達はあっても集荷が少ないため、利益が厳しいと聞いていました。

うがった見方をすれば、ウィンローダー社にお荷物三多摩地域を押し付けたとも見えますが。僕は、路線便会社のプライドとして、トナミ、第一、久留米が出資、ウィンローダー社に頼る形で、路線便網を維持するのだと考えます。

これから、路線便事業者がカバーできない/しない範囲は、全国にどんどん増えていきます。

そういった地域に配送を行おうとすればチャーター便を仕立てるしかなくなる、物流難民地域の発生です。


路線便に商品配送を頼っている企業は、営業範囲を見なおさなくてはならないかもしれません。

そんな覚悟が必要となる時代が、すでに始まっています。


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