皆さんにとっての2015年は、どんな年でしたか?
私にとって、独立起業して3年目となった今年。
私自身にとっても、私が主戦場とする物流業界においても、転機の萌芽が見えた2015年であったと考えています。
おりしも、「デジタル・アメリカ:持つ者と、もっと持つ者の物語」という記事が注目を集めています。
同記事を取り上げながら、私の2015年をふりかえり、そして2016年について、お話しいたしましょう。
最近、一般メディアにおいても、物流業界のことが取り上げられるようになりました。このこと自体はありがたいことだと考えていますが、その取り上げ方には、率直不安...、というか危機感を感じています。
ITコンサルを務めるアルケミートレード株式会社のブログ「あるけみ日記」に、同記事をアップしました。
ニトリのネットショップが、不具合を起こしているようです。
本来、同ネットショップは、6月17日にサイトリニューアルされ、公開されるはずでしたが、リニューアル後発覚した不具合により、本記事作成時点で6日を経過しているにもかかわらず、Webサイトをクローズした状態が続いています。
原因は、リニューアルの目玉であった配送計画システムとの連携に問題がある可能性があります。
今回は、ニトリの特徴的な物流運用体制を取り上げつつ、本件不具合とシステム企画開発の「自前主義」について考えます。
20数年前の今日(4月1日)、僕は頭部に大きな怪我を負いました。右前頭部を11針縫う大怪我です。
当時、僕は引越屋のドライバーでした。
今回は、ちょっと昔話にお付き合いください。
全日本トラック協会が、「経営分析報告書 平成25年度決算版」をリリースしています。
http://www.jta.or.jp/keieikaizen/keiei/keiei_bunseki/keiei_bunseki2013.html
業界の大半を占める50台以下の64%が営業赤字
横浜にある、「旧日東倉庫の解体」が話題になっています。
今回は、この「旧日東倉庫の解体」をレポートしつつ、物流不動産、特に古い倉庫のリニューアルとイノベーション活用について考えてみたいと思います。
「トラックドライバーのキャリアパス」について書きましたが、今回はその後編です。
前回は、運送会社が人不足に悩む原因として、運送会社自身の構造的な問題(欠陥といっても良いでしょう)を指摘しました。しかし、欠陥を指摘するだけだと、「やっぱり運送会社は人が集められないのね...」ということになってしまいます。
今回は、運送会社が人不足を解消するための方法のひとつとして、逆転の発想をご提案したいと思います。
トラックドライバーのキャリアパスについて、真剣に考えている人、物流会社が、どれほどあるのでしょうか。
これはとても難しい課題です。
なぜ難しいのか、簡単ではありますがひも解きたいと思います。
興味深い記事がありました。
◇社員の生産性を効果的に監視するための4原則
http://www.lifehacker.jp/2014/05/140511big_brother.html
社員の動態管理を行うことによって、業務生産性をあげようという取り組みですね。
『ヨーロッパのスーパーマーケットチェーンTesco社は、従業員に電子機器のついたアームバンドを着用させました。従業員たちが倉庫を歩きまわる速度を調べるためです。従業員たちは、トイレに行く回数まで監視されていると不満を漏らしています。』
記事中では、この事例を『気分が悪くなる事例』として一刀両断しています。
僕はこのような「動態管理ツール」をご提案し、企業内で活用していただくことを生業としています。
確かにこのようなツールを、「監視のためのアイテム」と捉え、生理的に嫌悪するお客様はいらっしゃいます。しかしながら、少なくとも運送業界においては、「動態管理ツール」は今後さらに導入が進み、物流現場の生産性向上のための必須アイテムになっていくことと思います。
理由は簡単。
生産性向上、ここまでやらないと、もうやれることはいくらもないんですよ、物流の現場においては。
もうひとつ。
「動く」というのは、運送の根本。それゆえに人の経験と勘が重要だと考えられているからです。
カーナビを使わないドライバー、配車システムを使用しない配車マン、つまり職人気質が邪魔をして、システム化や業務改善が進んでいない聖域とも言えるからです。
僕の経験上の感覚でしかありませんが、動態管理システムを導入した運送会社は、ほぼ100%業務改善/生産性向上のネタを掴んでいます。
動態管理システムを導入したにもかかわらず、生産性向上につながっていない会社があるとしたら、それは検証と分析を怠っているからです。
逆に言えば、トイレに行く回数を知られたところで問題があるのでしょうか?
もしかしたら、トイレにいく回数を定量的/継続的に記録することで、病気の兆候が発見できるかもしれませんよ。
まあ、トラックの動態管理と人のそれは異なる部分もありますし、『仕事以外の活動まで監視する企業』は間違いなく非難されるべきだと思いますが。
動態管理ツールを毛嫌いしすぎるのは、せっかくの業務生産性向上のチャンスをフイにする結果になるのではないかと、僕は思います。
2014年4月19日付のプレスリリースで、楽天物流は親会社である楽天に吸収合併されることが発表されました。
これは、楽天物流、ひいては楽天における物流戦略の「敗退」の証なのか?
僕なりに考えてみたいと思います。