あけましておめでとうございます。
オリンピックイヤーとなる2020年になりました。
新年のご挨拶を兼ねて、2019年に行った、さまざまな活動をご報告いたします。2019年は、特にライティング(執筆)において、活動の場を広げた一年でした。
では、2019年の活動実績を御覧ください。
『ビジネス+IT』(SBクリエイティブ)での連載
SBクリエイティブ株式会社が運営するWebメディア『ビジネス+IT』にて、2019年より「日本の物流現場から」という連載記事を執筆しています。
同メディアは、名前のとおり、ITを主軸においた記事を中心に配信しているメディアなのですが、私の連載では、現在の物流業界が抱える課題などをフォーカスしてお届けしています。
(各記事へのリンクも張っておきます。なお、2ページ目以降を購読するには、会員登録が必要です)
『「物流値上げ」の背後にあるもの、トラックドライバーを苦しめたのは誰だったのか』(2019/2/20)
『今年のGWは物流が止まる?過去最長の大型連休に潜む不安』(2019/3/28)
『「再配達がドライバーを苦しめる」は誤解?運送業界の課題の本質とは』(2019/4/26)
『物流とIT、両方の現場で働いて痛感した──トラックドライバーがこんなに不人気な理由』(2019/6/4)
『業界の「ホワイト化」で疲弊する運送会社とトラックドライバー、一体何が問題なのか』(2019/11/1)
『「トラックに運んでもらう努力」がなぜ必要か、製造業に打撃の“輸送弱者”問題』(2019/12/12)
また、連載外ではありますが、物流関連では、このような記事も執筆しています。
『【潜入取材】丸井のEC支える自動倉庫「オートストア」の衝撃』(2019/8/8)
『Amazon Flexは失敗する?アマゾンの自前物流を阻む“日本の事情”』(2019/8/15)
『ビジネス+IT』では、用語解説記事も執筆しています。
『「LiDAR」とは何か、自動運転で注目の光センサー技術をわかりやすく解説』(2019/6/27)
『「ADAS(先進運転支援システム)」を解説、自動運転との違いは?トヨタ、日産の事例も』(2019/10/1)
『「ダイナミックマップ」の基礎解説、日本が自動運転の覇権を手にするためのカギ』(2019/10/18)
『10分で理解する「RPA」、今求められるRPA人材の教科書』(2019/11/12)
最後に挙げたRPA記事については、Google検索で「RPA」をキーワード検索すると公開当初1位、現在でもWinactor公式ページに次いで、2位を獲得しています。『ビジネス+IT』の強力なドメインパワーがあってのことではありますが、これは嬉しいです。
なお、物流関連の記事では、流通ネットワーキング誌に、記事『配車システムの課題と可能性を考える』も寄稿しています。
こちらは、配車業務の課題を考えつつ、配車システムが運送業務にもたらす利便性を論じた記事となります。
本のライティング
Webメディアだけではなく、本のライティングもしています。
他に著者さんはいるので、ゴーストライターと言うと、分かりやすいかもしれませんね。ちなみに、ゴーストライターとは言っても、本には私の名前もちゃんとクレジットされています。
『ボクが5070日筋トレを続けてわかった最高のメソッド』(阿部 一仁 / 朝日新聞出版)
RPAはともかく、筋トレ本まで書いています。
興味がある仕事は、ついつい受けてしまうんですよね。
雑食です、我ながら...
コンサルティング
コンサルティングを仕事としていることは、あまりアピールはしていないのですが。
2019年は、コンサルティングのお仕事も増えた一年でした。
Webコンサルティングに加え、運送業務のホワイト化と効率化を図るお手伝いもさせていただいています。
2019年に、特に多かった引き合いは以下です。
- 運送会社、倉庫会社など物流企業が行うインターンシップに関するお問い合わせ
- トラックドライバーのメンタリティ診断サービスに関するお問い合わせ
1.は、秋元運輸倉庫さんで行っている、高校生向けインターンシップの実績を踏まえたお問い合わせです。特に、「配車ゲームを行ってみたい」というお問い合わせが目立ちました。
2.に関しては、以下を盛り込んだ10問弱のアンケートを行うことで、その運送会社が抱えるドライバーの資質を定性的に測る診断サービスとなります。
- トラックドライバーとして備えておくべき安全意識
- 愛社精神や会社に対する興味など
- ワークライフバランスに関する意識や、人としての素養
「ビジネス+IT」の記事を御覧いただいた方からも、複数の問い合わせをいただき、仕事につながっています。
私が理事を務める、自転車の安全啓蒙団体「一般社団法人グッド・チャリズム宣言プロジェクト」の方でも、いくつか新しい試みに挑んでいます。
ひとつは、ある地方都市におけるサイクルツーリズムのお手伝いです。2019年年初には、同自治体が出展した自転車関係の展示会において来場者アンケートを実施、分析(定量および定性分析)を行い、サイクルツーリズムのターゲットとなるペルソナを洗い出しました。
この分析調査を踏まえ、2020年2月にはあるワークショップを開催する予定です。
もちろん、以前から手掛けていた、メルマガ『秋元通信』(秋元運輸倉庫)、メルマガ『和泉通信』(和泉)も堅調です。
1年間連載を続けてきた中で、私自身が気に入っている記事を、それぞれひとつづつご紹介しましょう。
どちらもインタビュー記事です。
かたやRPA、かたや伝統的な漬物という、まるで両極端なテーマですが、共通するのは「『働く』という価値観の再確認」であると考えています。
働き方改革が必須とされ、また新たなテクノロジーが労働の現場を変えていく今の時代において、働くとはどういうことなのか、その価値を見直す潮流が発生しています。
会社から診た労働者の価値、労働者から診た労働の位置づけ、そしてお客様から診て、対価に値する労働とは?
ここに挙げたふたつの記事に限らず、「『働く』という価値観の再確認」」は、今後私がモノを書く上で、普遍的なテーマのひとつとなっていくことでしょう。
変わる物流企業、変われない物流企業【2020年物流業界展望】
例えば、7~8年前。Amazonが物流をアピールし始めた頃、物流業界の諸先輩の中には、こんなことをおっしゃる方がいました。
「しょせんは通販屋ごときが...。物流のことなんて、分かりもしないくせに、よく言うよ!」
しかし今や、Amazonが世界最大クラスの物流企業であることに、異を唱える人は少ないでしょう。
国内においても、ニトリや、アスクル、ファーストリテイリングなど、(成功しているかどうかは別として)非物流企業が、物流においても、存在感を示しています。はっきりと言えば、旧来の物流企業よりも、小売、商社、メーカーなどの非物流企業の方が、物流に対して、危機感を抱いていると感じています。
「物流はなくならないが、物流企業はなくなる」
これは、秋元運輸倉庫:鈴木清取締役常務が、ここ数年発している言葉です。
私も、この言葉には強く同意します。
残念ながら、物流は現代日本経済のボトルネックとなってしまいました。
「運べない」「運んでくれない」、この言葉の危機感を一番感じていないのは、他ならぬ物流業界自身かもしれません。とても、残念なことですが。
『主戦場は物流業界、生業はIT御用聞き。あなたの「もっとがんばる!!」を応援したい』
これは、私が名刺に刷っている言葉です。
「もっとがんばりたい」、そんな想いに応える活動が、2020年はより増やしていきたいと考えています。
微力ながら、Pavismは物流業界の発展に貢献できるよう、2020年も歩んでいきます。
2020年も、よろしくお願い申し上げます。
Pavism(パビズム)
代表 坂田良平