「クルマが足りない」というぼやきが、よく聞かれるようになってきた。
運送業界の話である。
アベノミクス効果か、それとも東京オリンピック効果か。とにかく、運送案件に対し、運送会社側のキャパシティが足りなくなってきている。
先日、ある運送会社でこんなことを言っていた。
「仕事の依頼が多くなったのはありがたいけど、今までの取引先に対する義理もあるから困るよね。
条件の良い仕事の話がくると、今までの付き合いを重視して、安いけど今の運送を継続するか、それとも今までの仕事は断って、条件の良い仕事に切り替えるか、悩んじゃうんだよな~」
これは違うと思う。
既存取引先に対して、「これこれこういう条件の仕事オファーが来たが、うちとしては、貴社とのお取引を重視していきたいと考えている。ついては、今の取引条件について、こういう条件をご検討いただけないでしょうか?」と提案すべきだと思う。
良い仕事のオファーが来るのは、これまでの実績やブランディングなどの下地作りがあったにせよ、基本受身の営業スタイルであり、運の要素も強い。
せっかく攻めの営業チャンネルが巡ってきたのに、これを逃すのはもったいない。しかも失敗しても、新しい仕事があるためリスクは少ないわけだし。
追い風にのって加速するから、ライバルとの差を広げられる。
追い風に乗って楽しててら、ライバルと変わらない。
以前在籍していたベンチャー企業では、営業成績が上がると、「マーケットの拡大に乗っただけじゃないのか?競合の数字を確認しろ!」と必ずどやされた。ま、数字を落としても、「他も落ちてます」て言い訳は通用しないんだけどね。
たぶん、2020年の東京オリンピックまでは、運送業界にも追い風が吹くと思う。
問題は、その時までに、どれだけ追い込めるかだと思う。
後7年、たった7年しかないと考えるか、今の追い風をまったりと満喫するか。
7年後の差は大きなものになるだろうな。
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